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苺な彼とビールな僕

. 溢れる想い 17









~Cside~








「あら、チャンミンさんもう帰ってしまうの?」



「す、すいません、もう時間なので」



「とても残念だわ、うちの専属にってお願いしてるのにダメなのね?」



「申し訳ありません///」






お祖母様はさも悲しそうに僕の手を握るとがっくりと肩を落とした





そんな風にされると僕も辛いんだけど……






一応僕はユノさんの専属の家政婦で、あ……こ、恋人でもある、けど///





無理を言ってこちらのお宅に通わせて貰ってるのに、最近週2日は丸々こっちで仕事をしている




主にお祖母様のお世話が多いけど、割とシウォンさんも自宅で仕事をされてることが多くて




話す機会も多いっていうか……




ユノさんが気にしてたからって訳じゃないけど、そういや距離も近いしボティタッチも多い気がする





少し、気をつけておいたそうがいいのかも……






そんなことを考えながら帰り支度をしていると、シウォンさんがひょっこりと顔を覗かせる





「チャンミン、名残惜しいな」



「シウォンさんまでそんな……///」



「また来週だね?」



「あ、はい///」



「……あのさ、もしよかったらなんだけど、次の休みに飯でもいかないか?」



「………え?///」



「ダメ、かな?」







そう言って僕の手を握るシウォンさんの真剣な瞳に、何も言えなくなってしまう僕だったんだ


















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. しなやかに眠れ 35










~Cside~








「ちょ!!ユノ、痛いって!!///」


「いいからじっとしろ、ったくいつからあそこに居たんだ!!ずぶ濡れじゃないか!!」






僕の髪をゴシゴシと容赦なく拭くユノをキッと睨み返してやる





確かに雨が降ってくるなんて思いもしなかったけどね





だってユノにもう一度見つけて欲しかったから……





僕の姿を見るなりぎゅっと抱き締めてくれたのに、ずぶ濡れだって気付いてからは怒ってばっかりで





でも………口元が緩んでるのは気のせいじゃない、よね///





「本当にバカだなお前は、また襲われたらどうすんだ!!」



「……そうしたらユノが助けてくれるでしょ?」



「!!ったく!!」







そう言って少し乱暴に僕を抱き締める腕は、あったかくて優しくて胸が熱くなる





もっと他に言いたいことがあった筈なのに、言葉なんて全然出てこないよ







「………ユノ、あのね///」



「話は後だ、とりあえず帰るぞ!!」



「ユノ」



「俺達の家に、な?」



「!!!!///」



「バカ、泣くな」







ねぇユノ


僕達の出会いは偶然だったかもしれないけど


これって運命だと思うんだ







もう離れることなんてできないよ







ユノが好き


大好き







ずっと側にいて


あなたなしではもう生きていけないから









































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. 溢れる想い 16










~Yside~









「今日は絶対迎えに行くから夕方はうちに来て、連絡待ってるから」



『わ、わかりました、あの、じゃあユノさん行ってきます///』



「ああ、気をつけて、行ってらっしゃい」







俺はスマホをタップすると一つ溜息をつく、そう、今日もチャンミンはチェさんの家へと出勤する日になっていた





この前から延長ばっかだからドンへに文句を言ってやったら、それは対処してくれるらしいから





こればかりは任せるしかない、よな






人のいいチャンミンのこと、足の悪いお祖母様に帰らないでと言われたら断りきれないんだろう





気持ちはわからなくは無いけど、一応こっちの専属なんだし!!





ほんと、俺ってこんなに心の狭いやつだっけ、なんて自分に呆れながらもパソコンへ向き直る





明日は珍しく2人で休みをとるから、今日中に書いてしまわないといけないコラムがあるんだ






チャンミンがここに来てくれるようになってから、驚くほど筆が進むっていうか、仕事が捗って






やっぱりプライベートが充実してんのは大切なんだって実感してるところ





2人きりの空間を誰にも邪魔されたくなくて、本当は君を閉じ込めてしまいたいとか





……まったくどんだけ惚れてるんだか






明日は2人でランチを食べて、手を繋いで海辺を散歩する予定なんだ



絶対にいい雰囲気になるはずだから、キスより先に進めたら、なんて思ったりして




しかも言い出したのはチャンミンの方だし!!







『あの……ユノさんとデートしたい、です///』






そう言って真っ赤になって俯いてしまった君の顔を思い浮かべては、緩む頬を抑えきれない俺だったんだ


















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. しなやかに眠れ 34










~Yside~









「マスターお先です、あ!!ブラインド下ろすの忘れた!!」



「ああお疲れ、いいよ、俺がやっとく」



「すいません!!お願いします!!」



「気をつけて行けよ、飲みすぎんな」



「はーい!!」






バタバタと店を出て行くテミンを見送ると、カウンターに肘をついて一つ息を吐く





今から飲みに行くとか、流石に若いだけのことはある





今日は珍しく閉店まで客足が途絶えなかったから、先に返してやることが出来なかった





ま、よく働いてくれるよあいつは……





俺はタバコに火をつけるとカウンターから出て、店の入り口へと向かった





夜半から降り出した雨にネオンが滲んで、胸が軋むように痛む





………と、店の外でゴソリと何かが動いた





なんだ、猫でもいるのかと思い目を凝らすと、ゴミ箱の間に人の気配を感じた






まさか………!!






慌てて店の外へ出ると、フードを目深に被り長い体を折りたたむように蹲み込むそいつ






「………遅い」



「お前いつから!!」





慌てて腕を引いて抱き寄せると、ふわりと香るのは懐かしい甘い匂い





「帰ってきちゃった」



「チャンミン」



「………ユノ、もう一度僕を拾って?」







そう言って俺を見つめるバンビアイがやけに綺麗で、言葉もなく抱きしめることしか出来なかった俺だったんだ























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. 溢れる想い 15










~Cside~









……付き合い始めて改めて気づいたことがある






それは、ユノさんがとってもやきもち焼きだったってこと






最初はわかんくて不安だったけど、シウォンさんの話をするとすぐに不機嫌になっちゃうから





………わかっちゃったんだよね///






他の顧客の話をするのはタブーなこと、でも、専属のユノさんを説得するためにと色々と話をしなきゃいけなくて






僕のことを気遣ってくれるシウォンさんのことを誤解しちゃったのかもしれない






でも………ユノさんが僕に妬いてくれるとか嬉しいな……





今日は初めてキスしちゃったし、ちょっと強引なユノさんもまたイイなんて思っちゃって///






そう、初めて………あの唇が僕の唇に触れて………






わわ!!思い出したら顔が熱くなっちゃう///






スローモーションで近づいてくるアーモンドの瞳とか、少し斜めに顔を傾ける仕草とか!!






かっこよすぎて心臓がとても持ちそうにない


こんなんでこの先どうするんだろう………







ああ、好きが止まらないよ









家で1人クッションを抱きしめながらあなたのことばかり考えて、何も手につかない僕だったんだ
























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. プロフィール

紫苑☆

Author:紫苑☆
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