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苺な彼とビールな僕

. シークレットサービス 22








~Yside~






……帰っちまった、か





空港から飛び立つ飛行機を眺めながら、別れの間際まで離れようとしなかった王子の温もりを思い出していた




……それにしてもまさかあんなこと言うなんて




『ユノ……あの、シテもいいよ?////』




モジモジと俯いたまま小声で何を言い出すのかと思ったら




チラリと覗く瞳が潤んでやけに艶っぽいとか!!




別れの夜は寝付くまではベッドに座っていたから、結構自分を抑えるのに必死だったっていうのに




全く、無意識の小悪魔って奴だな(笑)




キュヒョン曰く王子からは幸せオーラが出ていて、ここにきてからぐっと大人っぽくなったって話していた




『人って恋すると変わるんですね』




なんてニヤニヤしながら言われちまって、思わず咳払いで誤魔化してしまった




はじめにあった頃よりずっと綺麗になった王子は、自分のあるべき場所へと帰って行った




『絶対すぐに来てみせる!!』




そう宣言して帰っていったけど、そう簡単にはいかないだろう




……また、会えるかな




最後に強請ったキスの顔が可愛すぎて、こっそり写メを撮ったのは内緒の話


























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. 健全なる同棲 27








~Cside~







『ごめん、急に人と会うことになった、少し遅くなるよ』




休憩の合間に見たユノからのメッセージ、今日は定時で上がるって話してたのに、仕事だろうか



明日はいよいよ待ちに待った週末、こんな風に日にちを決められているのは恥ずかしいけど、ユノの希望だから仕方ない、かな/////



……勿論僕も期待してるけど




「チャンミン、悪いこっち!!」


「あ、はい////」



ユノのことも気にはなるけど、とりあえずは仕事を終わらせて帰るのが先決、いつもならイェソンさんと交代するように帰ってるけど、もう少し頑張らなきゃ



今日は予約のお客さんも多くて、それからスマホなんて見てる暇は無くて、バタバタと仕事を終えてそれでも早めに上がらせて貰った



……遅くなっちゃったな



鞄に荷物を詰め込むようにして外へ出ると、店の前に立っていたのは愛しい恋人の姿で




「……ユノ?」


「やあ、お疲れ」


「え……どうして?////」


「家で待ってられなくてさ、迎えに来た(笑)」



……いつからここに?仕事終わりで疲れてるのに




ふとスマホに目をやればユノからのメッセージが届いていて、もう1時間も経ってるじゃないか!!




「ずっと待ってたの?ごめんなさい気付かなくて」


「いいんだ、俺が勝手に待ちたかっただけだから」





そう言って伸びてきた腕が頬を掠めた瞬間、僕はユノの腕の中に閉じ込められていたんだ































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. シークレットサービス 21








~Cside~






結局、僕は国から連絡があって3日後に帰国することになってしまった



帰るまでの間はユノに変わらずについて貰って、行きたかったプラモデルの店にも連れて行ってもらったり、大きな本屋に連れて行ってもらったり



キュヒョンもなるべく僕のそばにいるようにしてくれて、僕って皆んなに心配かけてばかりで




……もっとしっかりしなきゃって思った




ユノは相変わらず一緒には寝てくれなかったけど、最後の夜はベッドの横について僕が眠るまで手を握ってくれた




ほんとはね、キス以上のことをして欲しくてお願いしてみたんだけど




『お前が次に来た時に貰うから』




なんて不敵な笑顔で返されてしまって、その後はちょっと困るくらいの大人なキスをされてしまった




僕がユノを振り回しているように見えて、結局は掌で泳がされてるっていうか




大人の余裕ってやつなのかな……それってちょっと腹がたつけど



好きだから仕方ない、よね////




戴冠式が終わってすぐにこっちに来れるかはわかんないけど、絶対来てみせるって宣言してやった




『楽しみにしてるから綺麗にしとけよ?』




そう言って僕のお尻をパチンと叩くユノは、実はとってもエロいんじゃないかって




今度は別の心配をしてる僕なんだ(笑)






















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. 健全なる同棲 26








~Yside~







やっとの事で出張から帰って来て、まあ、2日ぐらいはハードスケジュールのツケがまわって体もキツかったけど



……あいつの笑顔を見れば疲れも吹っ飛ぶってもんだ



「チーフ、顔面(笑)」


「るせっ!!」


「はいはい、今日は大切な日ですもんね~」


「ちょ……テミン!?」


「そんだけカレンダーに印つけてたら何かあるってバレバレでしょ?(笑)」


「あ////」




今日はいよいよ待ちに待った週末、実はあれから忙しくて2人であんまり過ごせてない



俺も勿論だけどチャンミンも連休のための下ごしらえとか諸々で最近遅くに帰って来て




『ご飯が手抜きでごめんなさい』




なんて謝られちまって、そんなの全然気にならないのに……



なんたってあいつの飯はなんだって美味いんだ!!



しっかり胃袋を鷲掴みにされちまって、全く有言実行ってのはこの事だな




早く帰れと囃し立てるテミンに手を振って会社を出ると、大通りを歩いてワインでも買って帰ろうかと考えていた所だった




「……ユノ?」


「お前……アリス!?」


「お久しぶり」


「ああ」


「元気そうね」


「何の用だ?」


「元恋人に向かって随分な言いようね、ね、少し話さない?」





……全く、今日に限って現れるとか





俺は大きく溜息をつくと、仕方なく彼女を近くのカフェへと誘ったんだ








































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. シークレットサービス 20








~Yside~






『おいで』




両手を広げて震える体を受け止めると、王子は俺の肩口にぎゅっと顔を埋めてしまった



俺だってもちろん離れたくはない、だが、やはり一国の王子という事実は変えられないから



……この可愛い我儘は聞いてやるわけにはいかないな




「……チャンミン」


「………うっ……グスッ……ユノッ////」


「チャンミン聞くんだ、今はお前の国は大切な転機を迎えようとしている」


「…………」


「王子として、それは見届けなくてはいけないだろう?」


「わ、わかってるっ……でもっ!!////」



縋るような瞳で見上げられて、心が潰れてしまいそうになるのをグッと堪えた



「チャンミン」


「………や、離せっ////」


「離さない」


「嘘だ!!国に帰れって言った……んっ////」




暴れる体を離れないよう片手で抱きしめると、もう片方の手で顎を掬って唇を塞いだ



「……んっ……あ……んっ////」


「チャンミン好きだよ、また帰って来ればいい」


「………んっ…ユノ////」


「全てが落ち着いて、それからでも遅くはないだろう?」


「で、でも!!……ユノは……きっと僕のことなんて忘れちゃう!!////」


「バカ、忘れるはずないだろ」


「だ、だって………あ////」






ポロポロと溢れる透明な雫を唇で拭うと、泣き続ける君にもう一度口付けたんだ



























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紫苑☆

Author:紫苑☆
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