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苺な彼とビールな僕

. あなたの胸で眠りたい 12










~Yside~









『久しぶりに会ったのにほんと釣れないわね!!』







そう言って怒っていたリナだったが、テミンがうまく相手をしてくれて








新しい彼氏とやらの自慢を散々して帰っていったらしい








『アレは負け惜しみですね、プライド高そうだったもの、美人なのに惜しいな~』








腕を組んで一人でウンウンと頷くテミンに笑ってしまったが、とりあえずは一難去ったということか





しかしここはテミンに感謝しなきゃいけないな






店をテミンとバイト達にに任せると、俺はチャンミンを連れてタクシーへと乗り込んだ





大事そうに膝に抱えたでかいタッパが気になるが、きっと今夜の飯が入っているのだろう






「今日のメシ何?」



「………内緒」



「ふふ、教えてくれないのか、でも………」



「………?」



「先にこっちを食べていい?」



「!!!!エ、エロオヤジ!!///」







首筋をそっと指でなぞると途端に跳ねる体が愛おしい







……全く、俺としたことが煽られっぱなしだ



間違いなくメシは後、だな(笑)









そっぽを向いてしまった君の手をぎゅっと握って、つい緩んでしまう口元を抑えることができない俺だったんだ































































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. あなたの胸で眠りたい 11











~Cside~








「んん……はな…せっ///」






狭い厨房で追い詰められて、蕩けるようなキスが降ってくる






どうにか逃れようと体を捩るのに、ユノの力になんて叶うはずも無くて……






こんなキス、狡い……!!






「……ふっ……う……」



「バカ、泣くな」



「……な、泣いてない!!く、苦しかっただけ!!」



「ふふ、そうか、悪かったな」



「………///」






ニヤリと笑ってやっと離れた体、その距離がやけに寂しく感じるとか





………僕ってどれだけユノのことが好きなんだろう///





とても目を合わせていられなくてくるりと後ろを向けば、逞しい腕が伸びてきて僕をすっぽりと包んでしまう





首筋に感じる吐息に思わず体が跳ねてしまうのに!!





「飯作っといてくれ」



「………え?///」



「店閉めたら速攻帰る」



「で、でも!!」



「早く2人になりたい」



「………///」






そう言って首筋に顔を埋めるユノに、頷くことしか出来ない僕だったんだ
























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. あなたの胸で眠りたい 10











~Yside~










『まあユノ、遅かったわね』







そう言ってグラスを傾けながらニッコリと微笑むリナ、全く何があったのかと思ったら





………女王さまのお出ましか






昔つるんでいた仲間の一人、恋人だった時もあったかもしれない






それを忘れるほどの前の話だが………






カウンターの中のテミンはホッとしたような顔でグラスを拭き始める





まあ、確かにこれはピンチ、かな(笑)





「何笑ってるの?」


「いや……」


「久しぶりに私に会えて嬉しい?」


「別に」


「相変わらず釣れないのね、今日はお付き合いしてくれるの?」


「カウンター越しならね、ちょっと失礼、テミン」


「はいはい、奥に」



「ちょ!!ユノ!!」






少々お怒り気味な客を笑顔でスルーすると、店の奥へと早足で向かう





さっきからチラチラと感じる視線の主はきっとまた一人で考え込んでいるのだろう





ほら、厨房の隅で小さくなる可愛い俺の恋人







「チャンミンただいま」


「……お、おかえりなさい」


「何を拗ねてる?」


「!!す、拗ねてなんか………んっ///」






抗議の言葉ごと抱きしめて唇を塞いだ、涙をいっぱいに溜めて睨みつける瞳が堪らない






……まったく、勘だけはいい







狭い厨房の隅で細い体を抱き締めて、息もできないほどのキスをしてやったんだ




























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. あなたの胸で眠りたい 9











~Cside~









「あ、新しい子が入ったのね?」



「ああ、この子は違うんですよ、チャンミン奥お願い」



「………あ、はい」



「あら残念ね、お相手をして貰えると思ったのに」



「申し訳ありません、今日のところは僕で我慢してください」




「仕方ないわね、で、ユノは?」




「今出てるんですよ、戻るのは少し遅くなります」







そう言ってニッコリと笑うテミンさんは、後ろ手に僕を店の奥へと促した





……誰、だろう





ユノ目当てでくるお客さんは確かに多いけど、その人達とは違う雰囲気がする気がする






「チャンミンこれ頼むよ」


「はい」


「店の奥から出ちゃダメだよ」


「あ、はい」





オーダーを受けたテミンさんが顔を覗かせて僕に念押しする






カウンターには出ちゃいけない事になってるんだよね、なんせまだ未成年だし……






気にはなるけど他のお客さんもパラパラとやってきてなんだか一気に忙しくなってしまった





ユノが軽めの食事もメニューに増やしてくれたから、僕の仕事も増えたんだ






……こんな僕でも少しでもユノの役に立てたら







と、店の前にタクシーが止まると、現れたのは見覚えのある長身のシルエット






………帰ってきた!!







「リナ?」



「まあユノ、遅かったわね」



「こっちに戻ったのか?」



「ふふ、だから来たのよ、ね?一杯やらない?」







店に入ってくるなり他には目もくれずその人の元へ向かうユノに、モヤモヤとした気持ちを抑えられない僕だったんだ





































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. あなたの胸で眠りたい 8










~Yside~








「いやぁ、来てくれて嬉しいよユノ」



「何言ってんだ、無事にここまでこぎつけたな」



「ああ、やっとだよ~楽しんで帰ってくれよな!!」






そう言って少々大袈裟に頭を下げるドンへ、変わらない笑顔に癒される




学生時代の悪友であるドンへが店を出すと知ったのは一年以上前の話





ランチ中心のビジネスマン向けのカフェとか、あいつらしい……




それからは陰ながら協力させて貰ったが、 初めての出店ということで色々なトラブルもあり、やっとの事で開店できることになった





ま、トラブルを招いているのは本人な気もするが(笑)





今日はほんの顔出しのつもり、うちの店からは車で15分ほどの距離にあり、挨拶だけ済ませたら店に戻る予定だった





「ユノさん、せっかくだから食べてってくださいよ!!」


「ん、ああ、ありがとう」





すぐに抜け出せるよう隅の方で飲んでいたのに、知った顔に見つかって大量の料理を渡されてしまった




……ふふ、チャンミンが見たら喜ぶだろうに





これをどうにか詰めてくれないかとスタッフにお願いして、俺はスマホを手に取った






『マスター!!ピンチ!!』






画面に表示されるテミンからのメッセージに思わず笑ってしまったが、こんな風に送ってくるのは珍しいこと





何かあったか……?





俺はドンへに早々に挨拶をすませると、滑り込むようにタクシーへと乗り込んだんだ























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紫苑☆

Author:紫苑☆
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