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苺な彼とビールな僕

. 怒りん坊の寂しがり 8









~Yside~







『ユノさんのバカ、もう知らない!!///』








そう言って拗ねた顔が頭から離れない、いつだって君は俺を夢中にさせる天才だ





急な出張を終えて早朝の便で帰国すると、真っ直ぐに家へと向かって君を腕の中に閉じ込めた





会社に行くのは昼からでもいいだろう、だって1秒でも早く君を抱きしめたい




空港から家へと向かう車の中、スホに連絡だけはしておいたから、後は時間の許すままに君を抱き締めるだけ





「……ユ、ユノさん、ちょっと待って……///」



「こら、いい子だから大人しくして」



「……や、帰ったばかりなのに……あ///」



「帰ったばかりだから早く抱きたい」



「!!……バカ///」



「ん、君限定のね、まだ怒ってる?」



「……怒って、ません///」



「よかった、君に嫌われたら生きていけない」







大人しくなった君を抱えるようにしてベッドルームへ滑り込む、リウには悪いけど今だけは君を独り占めしていたい




触れるたびに跳ねる体、大きな瞳を潤ませてキスをせがむから止められなくなるんだ





あ、ほら、また君に恋してる





朝の光の中滑らかな肌に舌を這わせ、何度も絶頂を迎える君は壮絶に綺麗で





時間を忘れてその体へと没頭してしまった







「ユノさん、スホさんが!!」


「ん、わかってる」






スホからのインターホンに慌てる君が可愛くて、つい見惚れてしまう俺だったんだ





















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. 怒りん坊の寂しがり 7









~Sside~








「あ、はい!!昼前にお迎えにあがります!!」


『ああ、すまないねスホ、頼むよ』






朝一でに携帯に連絡が入り、今朝方出張から戻られた社長は、仮眠をとって昼から出社されるということだった





僕は昼過ぎにお迎えに行くことになったんだけど、まあ、当たり前に悪い予感ってのは当たるもんで




……もしかしてまた(汗)




覚悟を決めてエントランスからインターホンを押すと、少々慌て気味のチャンミン様の声が聞こえる





『あ!!スホさん!?ちょっ……ちょっと待って下さい///』


『チャンミン』


『……や、ユノさん、ダメ……///』







やっぱりか!!///




僕の事は放置したまま聞こえるインターホン越しのラブラブ夫婦の会話




まあね、わかってはいたけどそりゃあそうなるよね




だってお二人は喧嘩していたわけだし、帰ってきたばかりだから仲直りって事でそうなるだろうし





社長曰く、チャンミン様が怒ろうが何しようが可愛くて仕方ないみたいで




チャンミン様は社長がまともに取り合ってくれないって怒っていたけど





……結局のところ、惚気にしか聞こえない





ぐったりとしながらなるべくゆっくりと部屋の前まで辿り着いたけど





ここでまたインターホンを押すのが怖いとか(汗)





「あ、スホさんご苦労様です///」


「あ……お、おはようございます///」







必死に平静を装うチャンミン様の首筋に、真っ赤な跡がくっきりと残っているなんて、口が裂けても言えない僕だったんだ















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. 怒りん坊の寂しがり 6









~Cside~








ミュージカルを無事見終えて食事も済ませると、車の中でリウ君はすぐに眠ってしまった




はしゃぎまわっていたからこうなることはわかっていたけど




ふふ、本当に可愛い




後部座席で僕の膝に頭を乗っけて擦り寄るように眠るリウ君は、本当にユノさんに似ていて




……思わずその髪をそっと撫でた




家に着いてからユノさんに連絡をと思っていたのに、なにか気まずくてしそびれてしまって




1人ベッドの脇に座って溜息をついた





仕事は無事に終わっただろうか、とか、食事は済ませたのか、とか




気になることはたくさんあるのに、本当にこんな自分が嫌になる……///







そんな僕の気持ちが伝わったのか、夜中にきたあなたからの電話






スマホから聞こえる優しい声に結局は絆されてしまうんだ






『怒りん坊さん』なんて言われて、とても腹が立つのに、それでも心はあなたの元へと向かっていて





もう、どうしようもなく愛しくて






早く戻ってきて


1分でも一秒でも早く逢いたい






結局は言葉に出来なかった心の声が、あなたに伝わるよう祈って僕は眠りについたんだ

















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. 怒りん坊の寂しがり 5










~Yside~








「ふう、とりあえず落ち着きましたね、社長が来てくださって良かったです」



「いや、こちらの落ち度もあったからね、すまなかった」







丁寧に頭を下げる支社の幹部達に片手で挨拶をして、俺はタクシーへと乗り込んだ





流石に今夜帰るのは無理、だな





飛行機では2時間ほどの距離なのに、国を超えるというだけでもどかしいほどの手続きが必要とか





……まったく恨めしいことだ






ホテルに帰って時計を見ると、時間は夜の11時を回ったところ





……チャンミン達はもう帰っている頃かな





少し考えてスマホを手に取ると君の名前をタップする





出てくれるだろうか………





何度かコールして溜息をつく、やはりまだ怒っているのかな




電話は諦めてメッセージを送ろうと耳を離した瞬間、聞こえたのは消え入りそうな君の声






「………ユノ、さん?///」


「チャンミンよかった、出てくれたね」


「………あの、仕事は?」


「ああ、無事に終わったよ」


「……よかった、お疲れ様です」


「ああ、リウは?」


「今寝たところです、はしゃぎすぎて疲れたみたいで」


「そうか……で?怒りん坊さんはどうだったかな?」


「!!お、怒ってません///」


「ふふ、明日帰るよ、説教はそれから聞くことにする」


「………も、もう///」


「愛してる」


「………///」





電話の向こうで真っ赤になっているであろう君の姿が目に見えるようで、思わず口元が緩んでしまう俺だったんだ





















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. 怒りん坊の寂しがり 4









~Cside~







「スホおそいよ、はやくはやく!!」


「リウ様待って下さいよ、走っちゃダメです!!」






きゃっきゃとはしゃぐリウ君の後を追うスホさん、よかった、あんなに喜んで……





ユノさんがいないから落ち込んでるかと思ったけど




いや、一番落ち込んでるのは僕、かな……





ユノさんを送り出した後、リウ君を保育園に連れて行って掃除や家事を一通り済ませて




でも、頭に浮かぶのはあなたのことばかり





なんであんなに怒っちゃったんだろう、とか、今更ながらに自己嫌悪に陥ったりして





……僕って本当にバカだ///






ユノさんが用意してくれた席は個室になっていて、子供連れでも安心の席だったからリウ君も喜んじゃって





「チャンミンおいすがふわふわなの~」



「ふふ、ほんとだね、眠くなっちゃうんじゃないの?」



「やだなぁ、ぼくねないよ?さっきくるまでおひるねしたからねむくないもん!!」







そう言ってガッツポーズを決める君に癒される(笑)







そして始まったミュージカルはとても素晴らしいもので、アクロバットのような演出もあり、歌もありで子供でも十分に楽しめる内容だった





見ている間は夢中になっていたけど、不意によぎるあなたの顔に胸が苦しくなって





……無性に逢いたくなってしまった







その後の食事の間もずっとあなたのことを考えていて、知らずに上の空になっていた僕だったんだ























































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紫苑☆

Author:紫苑☆
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